活動レポート

地域小児医療の充実を目指して④

[2009-05-29]


 今日は、都立梅が丘、清瀬、八王子の3小児病院を統合し、22年3月にオープンする「小児総合医療センター」の概要について、ご紹介したいと思います。(図は5階部分に出来るルーフコート。子どもたちに配慮した明るい中庭です。小児総合医療センターHPより)

<三次救命救急・・・重篤かつ高度専門医療を必要とする病状>に、対応するため、「多摩総合医療センター(東京ER府中)」と一体型で、府中メディカルキャンバス内に整備を進めています。
 小児総合医療センターの外来規模は、一日750人程度としており、入院総合計は、561床となる予定です。日本でも最大規模の、最高の設備を備えた小児専門病院として、期待が高まっています。

 この病院の、大きな特徴をいくつか挙げてみたいと思います。

① 3階に「総合周産期母子医療センター」 ☆多摩の周産期医療が格段に充実、2つの病院の真ん中にできます。
・Ⅿ-FICU(母体・胎児集中治療管理室)9床・・・・リスクのある妊婦や、胎児が母体にいながら治療を受けることができる、公立では多摩地域初の施設です。今までの小児病院では、必要があっても母体を受け入れることはできませんでした。
・また地域の産院から、ハイリスク赤ちゃん誕生の情報が伝わると、医師、保育器同乗で対応する「ドクターカー」を2台配備します。
・NICU(新生児集中治療室)24床・・・今まで(清瀬6、八王子9)より9床増設されます。
・GCU(新生児回復期治療室)48床・・・今まで(清瀬18、八王子24)より6床増設されます。
② 「こころ」と「からだ」
 成長期の子どもに特有の、心の問題が原因で身体の症状を呈する子どもに、「こころ」と「からだ」の両面から診るチーム医療をおこないます。「こころ」の病棟224床、小児精神科救急も日本で始めて設置されます。(同時に都立大塚病院にも設置、区部に対応します)
③ 「こども」と「おとな」
 小児期に発症し、成人になっても治療が必要なケースにも対応。
2つの医療センター間の密接な連携で、おとなになっても病院を移ることなく治療を継続できます。
④ 小児救命救急医療 ☆不慮の事故から子どもを救え!小児救命救急が格段に向上します。
*日本で初めて、小児専門のER(救急救命室)を開設します。ヘリポートも設置。
*国内でも数少ない小児救急専門医を、国内外から招聘。
*小児専用の ICU(集中治療室)を10床設置(今までより6床増えます) 高度で専 門的な小児三次救急を実施。
*多摩総合医療センターとの連携で、多発外傷など重篤な外傷にも対応します。
※東久留米消防によれば、東久留米からの救急車での所要時間は18分~20分。
 これらは、「小児総合医療センター」の特色の一例です。時代のニーズとして必要であったにもかかわらず、今までの小児病院では対応することが困難でした。

 ある政党の、都議選予定候補のチラシには、「3病院廃止後の小児医療体制がない」「NICUなど多摩地域に広大な医療空白がひろがる」とあり、新たに誕生する「小児総合医療センター」の内容には一切触れていません。これでは市民の皆さんに、正確な情報が伝わらず、不安を煽るだけで、意図的というほかありません。
 「小児総合医療センター」の誕生で、今まで、多摩地域で弱かった周産期医療や救命医療などが、格段に充実するなど、多摩地域の小児医療は後退しません。

◆清瀬小児病院長、林 奐(あきら)先生は、都政新報H17・1・21付「この人」というコラムで次のように紹介されています。(後半部分を抜粋し掲載します)
「建設的に捉える気持ちのほうが強いと院長。『今は胎児のときから小児医療をする時代。また病気を背負ったまま、子どもの病院から大人の病院に移らなくてはいけなかった。』 孤立型の病院としての役割を負え、成人病院と共同診療を行なう転換期にあるのだという。
 子どもの数が減る中で、救急受診患者は増える一方。365日24時間体制で当たる清瀬がなくなることに不安を覚える都民は多いが、『今こそ社会全体で救急医療の役割分担を考えるべき』と院長。地域に残す初期医療体制の構築に懸命だ。」

☆これらの先生方のお力や、地域の開業医の先生方のご協力をいただきながら、清瀬小児病院統合移転後の地域小児医療体制について、引きつづき安心して医療を受けられる体制構築のために、全力で取り組んでいきます。



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